新しい暮らし展
会期/2023年3月17日〜28日(会期中、日曜日だけ定休)
会場/Jun Kikuchi Graphic(山形県南陽市椚塚1870-5)

季節はあわただしく、卒業、新入学、就職 と、新しい出会いや生活が始まる方も多いかと思います。
新しいアイテムで、新しい生活を、とショップとしては言いたいところですが、日々を少し見直してみるのもいかがでしょうか。ちょっとした習慣や考え方を変えるだけでも、世界は少し違うようにみえることがあります。
一冬、ペレットストーブで過ごしました。揺らぐ炎のあたたかさ、過ごす時間のながれ方。
電気代が高騰する折、どちらが安いか、イニシャルコストとあわせたら灯油が安いのではないか、手入れが手間ではないか、色々な意見があるようです。
安い高い、便利不便、良いの悪いの、考え方はそれぞれだと思います。
僕はちょっと考えてみようと思って、ペレットストーブにしてみました。
毎朝、コーヒーを樽見陶房さんのマグカップでいただきます。
オンラインショップで購入してくれた方には、必ず自分の一筆箋でお礼状を書いて入れます。DMや手紙にも必ず一言そえます。少ない僕の習慣です。
マグカップも一筆箋も、100円ショップでも買えますし用も足ります。
でも、お気に入りのアイテムや、作った人の顔のわかる器は、機能だけではない、それ以上の豊かさを生活にあたえてくれます。
今年の冬、ひとつ朝の習慣が増えました。ペレットストーブの日々の手入れと点火です。ただ暖を取る、というだけではない、暮らしの豊かさがあるような気がしています。
祖父は冬の朝、誰も起きないうちに炭を起こし、掘り炬燵に火を入れ、寝る前には豆炭のアンカを布団にいれてくれました。僕も冬の習慣にもう少し春が来るまでペレットストーブを点けてお待ちしています。
4月からは教室も少しづつ始めていきます。教室と言うよりも、一緒にアートする時間くらいに思ってもらって大丈夫です。
そして、本も取り扱えることになりました。いっぺんに沢山はそろえられませんが、少しづつ棚を増やしていきます。Amazonに注文するように、明日届くということはないですが、アトリエで注文してもらうこともできます。
本屋さんで本を注文するのが好きでした。本が届くまでの時間、引き取りに行って、本屋のあの定員さんから渡してもらう、それが楽しかったような気がします。
安いことや早いことが必ずしも豊かさにつながらない、そういうこともあるのではないでしょうか。震災から12年たってなおそう感じます。
「新しい暮らし」展が提案するのは、そういった立ち止まって考えてみる時間かもしれません。新しいアイテムや消費だけではないと思います。(買ってくれたら確かにうれしいけど・・)
たまにアトリエに訪れる、そういった新しい暮らしの習慣はいかがでしょうか?
カフェでも、教室でも、ギャラリーでも、本を注文にでも。
日々の生活、日常の中にほんの少しだけ、非日常がある。
これから地域のそういう場所でありたいと思います。
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